未知・未培養・難培養微生物(叢)資源の開拓と利活用
地球環境中には膨大かつ多様な微生物が存在しており、そのほとんどが未だ分離培養されたことのない未知・未培養・難培養微生物であることが明らかになっています。一方で、培養可能な微生物(全体のわずか1%程度と推定)から人類はこれまでに多大な恩恵を受けてきているという事実を鑑みますと、未培養微生物資源やその遺伝子資源にどうにかアクセスし、それらを利活用することで、新たなバイオ製品やバイオプロセス開発につながる可能性が大きく広がると考えられます。
本研究チームでは、こうした自然界に広く存在する未知・未培養・未利用の微生物(叢)資源を開拓するための新たな技術開発を進めるとともに、獲得した新たな微生物(叢)がもつ多彩で深淵な未知機能を解明する取り組みを進めています。さらに、開拓した新たな微生物(叢)資源を以下の分野等へ応用することを目指しています。
- バイオものづくり: 生物機能を活用した新しい物質生産技術
- アグリバイオ分野: バイオスティムラント、バイオ農薬開発等
- 環境バイオ分野: 未利用資源活用技術や環境調和型技術の開発等
- ヘルスケア分野: 腸内微生物・腸内ファージ等の健康・疾患制御技術開発等
これらの研究を通じて、未知・未培養・難培養微生物資源の可能性を最大限に引き出し、持続可能なバイオエコノミー社会の実現に貢献することを目指します。
