ゲノム編集技術等を応用した有用物質生産のための基盤植物の開発

テーマ

植物は、植物ウイルスゲノムなどの外来遺伝子が高発現した際に、外来遺伝子由来mRNAを分解・転写抑制する機構を有しており、「RNAサイレンシング機構」と呼ばれます。この機構は、遺伝子組換えにより導入した外来遺伝子由来mRNAにも働くため、組換えタンパク質の生産量低下を招きます。そこで、植物のRNAサイレンシング機構に関わる遺伝子を、RNA interference法やゲノム編集によって抑制・破壊することでRNAサイレンシング機構の働きを抑え、外来遺伝子の高発現が可能な植物の開発を実施してきました。その結果、植物において物質生産効率を向上させる手段として、RNAサイレンシング機構を抑制することは非常に有効であることが明らかとなりました。

  1. Matsuo K, Atsumi G. CRISPR/Cas9-mediated knockout of the RDR6 gene in Nicotiana benthamiana for efficient transient expression of recombinant proteins. Planta. 250 (2019) 463-473.
  2. Matsuo K, Matsumura T. Repression of the DCL2 and DCL4 genes in Nicotiana benthamiana plants for the transient expression of recombinant proteins. J Biosci Bioeng. 124 (2017) 215-220.