公開セミナー「細胞質寄生因子による昆虫の性操作~オス殺しの起源、普遍性、影響力について~」をオンライン開催(11月7日)

トピック
2022-10-25

第18回ERATO共生進化機構先端セミナー

講師: 陰山 大輔 博士(農業・食品産業技術総合研究機構 生物機能利用研究部門 上級研究員)
演題: 細胞質寄生因子による昆虫の性操作〜オス殺しの起源、普遍性、影響力について〜
日時: 2022年11月7日(月)16:00 (JST)~(参加費無料・要事前登録)

講演要旨: 節足動物には様々な細胞内共生微生物がいて卵巣を通じて母系伝播している。母系伝播する因子にとって、宿主の性比をメスに偏らせることは進化的に有利であり、実際にオス殺し、メス化、単為生殖化やそれ以外の方法により、メスに偏った性比異常現象が細胞内共生微生物によって引き起こされている。特にオス殺しは様々な分類群の細菌や微胞子虫において、何度も収斂進化してきたと考えられている。最近、日本国内で、垂直伝播するウイルスによるオス殺しが立て続けに見つかった。これらについて紹介するともに、オス殺し細菌と宿主との間で繰り広げられてきた進化的軍拡競争や、それが与える影響を紐解くための取り組みについても紹介する。

関心ある方々の参加を歓迎いたします。
主催: ERATO深津共生進化機構プロジェクト
連絡先: 深津 武馬(生物プロセス研究部門首席研究員、t-fukatsu@aist.go.jp)